うきうきマンドリル

鼻の角栓抜くのの次くらいの暇つぶし

敗、走ですか

3月2日。2週間弱にわたる再試ウィークの幕開けです。

 

初日の試験は、当日朝の30分だけの勉強で挑みました。今日の試験を落とすだけでほぼほぼ留年が決まってしまうという状況下におかれてなおこの体たらく。サボり癖があるとか不真面目だとかいう次元を超えて、もはやこれは頭の病気・・・。同級生に一人だけ僕に共感してくれそうな無気力カスカスな男がいますが、常識的な思考ではここまで落ちぶれることは考えられないでしょうね。

 

大学の定期試験の試験時間はだいたいが60分か90分間に設定されているのですが、そのうち頭の20分は遅刻入室が認められています。それにともないカンニングを防止するために、試験退出許可時間は試験開始20分以降となります。遅刻者との教室外での接触を避けるためです。試験が易化し、さっさと解き終わった場合などは90分の試験時間が与えられていても、30分くらいで答案用紙を提出して教室を去る学生もいるわけです。

 

えらく説明的になりましたが、今回の僕の立場は逆に、解ける問題が少なすぎてさっさと試験場を立ち去りたいタイプなのです。留年がかかった大事な試験です。十分な備えをした上で臨んだ試験ならば時間切れになるまで試験問題に齧りついているべきなのですが、奈何せん30分のななめ読みで頭に引っかけておいた知識しか持ち合わせていないので、問題を5分間見渡せば答案能力の限界に至ります。わずかに用意された記号問題を、直感とa,b,c,dの偏りへの配慮とでもって捌くのみです。大学の試験を甘く見てはいけません。

 

そうなると15分くらいの余暇が生まれるわけです。20分間は教室から出られないのですから。とはいえ試験場でスマートフォンを取り出すわけにもいきませんし、机に突っ伏して居眠りをしたり、呆けた顔で何を見るでもない視線を前方に送り続けたりというのも僕の得意とするところですがこれ以上試験監督である教員の心証を損ねたくもありませんので却下。最後に僕がどうするか。

 

涙なしでは見られない光景ですが、試験監督の手前、まったく手も足も出ない問題を必死に解いている“ふり”をして、時間の経過をやり過ごすのです。気難しい表情を作り、机に前のめりになり、絶え間なく動き続けるシャープペンシルのペン先は虚空を掻く。巡回する教員がこちらに近づいてくるとエア答案作成の手を止め、いっそう悩ましい顔つきでもって行き詰まりを演出。通り過ぎるまでを息をひそめて待つのです。

 

空虚な20分が過ぎ、「退出を認めます」と試験監督が宣言しても、いち早く退出して周りから目立ってしまうことを恐れて、まだ席を立ちません。周りの様子を窺い、僕同様に諦め顔で席を立つ者、試験の対策がパシッとハマったらしく満足げに席を立つ者。ひとり、ふたり、さんにん、さて、そろそろか。というタイミングで席を立ち、うつむいた表情を保って答案用紙を前に提出すると、逃げるように教室から出ます。そこからは駆け足で。どうしてこうも惨めったらしい人生であろうか。どこで育て方を間違えたのだろう。裕福な家庭環境はときに子どもの発達に障害をきたすぅぅぅっぅぃ惨めだ惨めだ惨めだッ!!!なんてなことを頭でグルグル考えながら、芝生を突っ切って自転車置き場まで駆ける。まさに、敗走。歴史的名文句“恥ずかしながら、帰って参りました~”。二度と同じ過ちを繰り返さない。自分は今日を契機に変わる。絶対に、絶対にだ。過去現在が悲壮そのものならば明日の朝日に希望をかけるほかに生きる術はないじゃない。思考回路は常に同じ道筋を回るから回路なのである。僕はこんな後悔と奮起とを今まで、初めて河合塾全統記述模試を受けたあの朝から毎回のペーパーテストで繰り返し経験している。

 

帰り道、昼飯を買おうと家の近くのローソンに自転車を停める。雑誌コーナーに大好きなマギーの表紙グラビアを認める。ここで反省会終了のゴング。グラビアページの立ち読みに勤しむ。

 

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会いたかったよーーーーーー♡

マ、マ、マ、マ、

マギー!!

 

思慮は深いようで浅く、闇は浅いようで深い。これが僕です。