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うきうきマンドリル

鼻の角栓抜くのの次くらいの暇つぶし

「ブラ透けてるよ?^^」「キャミだし~w残念でした~ww」←これ

衣替えの季節ですね

初夏。

それは薄着の季節の到来。

透けブラ祭りの幕開け。

不可抗力ながら視線が吸い込まれゆく、縦、縦、横の三本線。

気になる切れ長の目をしたあの子の背中。

男はいくつになっても思春期だ。


初夏。

僕は女と喫茶店で向かい合っていた。

蒸した外気温とは対照的に店内は冷房が効き肌寒く、注文したアイスカフェラテは一向に進まない。

女の肩口に見える薄桃色の紐。先日まで桜だ、エイプリルフールだと言っていたというのにもうそんな季節なのだ。

女が化粧室に立つ。見送る背中には縦、縦、横の夏の風物詩。

・・・

・・・

「ブラ透けてるよ?ピンク。」

「これキャミだし~w残念でした~ww」
 
その理屈はおかしい。

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変態「1000円あげるからブラ見せてよ(;´Д`)ハァハァ 」

女「はい///(残念!キャミだし~ww)」

これなら分かる。変態は騙されたのだ。立派な詐欺だ。悔しかろう。しかしだ。

こっちが「偶然ブラ見えちゃった(^ω^)」と思ってしまったらもうそれはブラであろうと。

実際にそれがキャミだろうがブラだろうが、そこは問題ではないのだ。

なぜそんなに平然としていられるのか。

周りの男が貴女のキャミソールを下着だと勘違いして「ラッキー♪いいもの見れたぜ♪」とほくそ笑んでいる現実を受け入れてしまってよいのだろうか。

それとも今どきの女の子は公衆の面前で下着を晒すことなんて何てことのない話なのだろうか。僕は納得がいかない。破廉恥な。

もしも僕の恋人がどう見ても下着にしか見えないキャミソールを身にまとい、通りすがった男たちに下着丸出しだと誤解されていたとしたらこんなに心苦しいことはない。

僕の認識の上ではこれすなわち、僕の恋人の下着が何の関係もない男たちの好奇な目線に晒されてしまったのとイコールなのだ。狂わんばかりの悔しさである。

・・・

・・・

数時間後、僕は女の衣服を順に剥いていた。

たしかに僕がブラだと誤解した布は、ヒラヒラのついた薄桃色のキャミソールだった。ブラは白だった。

しかし、それがどうしたのだ、という話だ。
 

あの日見た透けブラがブラだったのか僕はまだ知らない。

 
初夏。

僕は留年生。一個下の学生たちと同じ教室で授業を受ける。

横顔の美麗なあの子は白いTシャツを着ていて、その背中には濃桃色の縦、縦、横の三本線・・・?

あれはキャミだろうか、ブラだろうか?

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どうも横線の太さが気になる。僕のデータベースには存在しないインナーウェアをその子は着ていた。

腹巻き?
ブラにしては長すぎるし、キャミにしては短すぎる。

僕は思考を止めた。僕がブラだと思えばブラなのだ。

無味乾燥な再履修の講義もしばらくは退屈しないだろう。夏は始まったばかりだ。